神奈川県の辻堂・茅ヶ崎市の整体院

コロナ禍の中で

「整体法」で読む「新型コロナ」第7回「マスクの意味」

2020.07.05 | コロナ禍の中で

感染対策としてのマスクの役割

感染対策として今や必須のマスク。本来は自らの飛沫発散を防ぐのが目的ですが、大きめの飛沫を防御するのにも効果はあるので、感染防止対策としては欠かせません。また、マスクをすることでの心理的安心感があるのは、大きな意味があるでしょう。
逆にマスクをしていない人に対して、移されるのでは?との不安が強過ぎてしまい、「マスク警察」なる人が出ているようです。この手の人の多くが中高年の男性というのがまた頷けます。
男性の場合、年齢とともに体が硬直化してくるのに合わせて、心も頑固になってきます。感染した場合、重症になるケースは圧倒的に高齢者が多いこともあり、その不安がとても強いのは当然ともいえます。
そのため、心の柔軟性が無くなってくると、融通が利かないので、マスクをつけてない人に対して不安が高まり、文句を言う人が出てくるのでしょう。

マスクは呼吸機能に負荷をかける

さて、そのマスク。感染対策としては必要ですが、通常の生活ではとてもまずい道具です。あえて言うならば、体を壊しかねないともいえるかもしれません。
私達の体は、呼吸器を通して酸素を取り入れ、燃焼し終え温まった二酸化炭素を排出することで、生命活動が行われます。ところがマスクというフィルターが入ると、呼吸自体に大きな負荷がかかってしまいます。自然に吸うことができず、知らないうちに力が入り、肩を上げ頑張って吸おうとします。
一方、吐き出す時にはフィルターが邪魔となり、うまく吐ききれなくなり、気が付くと吐く息が弱くなり、気が上に行きっぱなしになってきます。さらには、それを回避するために口で吐いてきます。こうなると何が起きるでしょう?

呼吸バランスを崩すと脳卒中にも?

呼吸のバランスが崩れてしまうと、排出しなければならない二酸化炭素が十分に排出できず、体は酸欠状態となってしまいます。取り入れた酸素は循環器を通して血液に変換されますが、不要になった二酸化炭素の排泄が疎かになり、さらにマスク内に残った熱のある淀んだ空気を再び取り入れてしまうため、血中濃度が高まってしまいます。そうなると血液を運ぶ血管にも負荷がかかってきます。また肩呼吸という動作になってるため、頸椎から頭部への圧迫が強まってきます。

こうした状況が続くと、目や耳鼻科系、さらには頭部への血流の問題が生じやすくなるでしょう。めまいや貧血、頭痛といった症状に繋がることもありますが、怖いのが脳血行のトラブルです。脳梗塞やくも膜下出血の人が今年は多いのがとても気になりますね。
また、こうした呼吸状態ではみぞおちが硬直するため、消化器系はもちろん、肺や心臓にも負荷がかかってしまいます。

コロナ不安、梅雨時の湿気、さらにマスクの使用で体が崩れてくる

コロナによる不安、さらには梅雨時の湿気からくる体への負担もあり、そこにマスクによる呼吸器負担が加わっているように思われます。また、肩に力を入れた状態が続くと、肩は前に巻き込んで前胸部を圧迫して息苦しさを覚えたり、喘息のような咳が出てくることもあります。

熱中症対策としてのマスクの機能対策は?

梅雨時の湿気が多い時だけでなく、これから暑い夏が来ると熱中症も心配になってきます。最近では、マスク自体の性能や生地に工夫されたものも出てきましたが、いくら生地がヒンヤリしても呼吸そのものが楽にできなければ、今挙げた問題は残念ながら解消というわけにはいかないでしょうね。

マスクの使用が要注意な人

最もマスクの負担がかかるのが、呼吸器や循環器に負担のある人や高齢者です。小さなお子さんも同様です。風邪を引いている人にとっても、実はマスクはかなり負担になるため、非常に悩ましいところです。
体の状態が良ければ、マスクをかけるだけではそれほどの問題とはなりませんが、それでも毎日長時間マスクをしていれば、呼吸器への負担から、こうした体のトラブルに繋がってしまうこともあり、注意が必要です。

感染対策にはやはりマスクは必須

とは言え、現在の感染が蔓延している状況下で、いわゆる三密となってしまう場合にはマスクは必要です。通勤電車内や近距離での会話をする時などは当然でしょう。
それでも、できるだけ人との接触の少ない状況や場を選び、必要に応じてマスクを外すことは、体の問題としては大事なことですね。

一方で、マスクの機能よりも、ファッション性を重視したものもよく見かけます。機能性の弱いものは、今回取り上げたマスク以前の問題となってしまい、できれば使う時は機能性の高いものを使い、状況を観てマスクを外したりすることも体のことを考えれば必要です。
それと、マスクの付け方がおかしい人が見受けられます。息苦しいからなのでしょうか、それともサイズが合わないのか、いつのまにかマスクから口元が見えてしまったり、あるいは鼻を出したままの人も。これでは感染予防にはなりません。どうせマスクをするのなら、しっかりと鼻や口が出ないようにしましょう。

【参考記事】

今回の記事を掲載後、次のようなサイトの記事を見かけました。参考になりますので、合わせてご覧ください。

・「ランニングとマスク」(日本ランニング協会) https://jaruna.jp/news/2020/05/2133/

・「マスク着けたまま体育」で生徒が死亡する事故、中国で相次ぐ。原因は不明も、父親「マスクを疑うしか…」(ハフポスト日本版) https://news.yahoo.co.jp/articles/6335895914c89aa13cc7b60cd764a611998c5ed7

 第8回(1)「三密での基本が乱れている」に続く

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